ヨーロッパ帰りの石たち
こんな夢を見た。
自分の名前はmeanwhileだと名乗る石。
その廻りにも仲間の石たち。
皆ヨーロッパ帰りだという。
石に座るとか立つとかは無いかもしれないが、座っている状態で自分の背丈よりも大きいくらいの大きさなので岩といっても差し支えないかもしれない。
しかし、ゴツゴツしているわけではないので石と言ってしまうのかもしれない。
さて、この石たちはしゃべったり、波に乗ったりする。
石たち同士で宗教の話なんかをしていた。
黙っているとただの巨大な石たちなのだけれども、話し始めると自己顕示欲がとても強いやつらだった。
こんな夢を見た。
友達の周くんの家に行く。
いや、目的をもって周くんの家に行ったわけではなさそうだ。
玄関の外でタバコを吸っていると一緒に吸おうと言われる。
階段の上に玄関があり、とても狭い。
階段自体も猫の額のようなもので、正面玄関とは誰も思えないし、勝手口というにも狭すぎる、トマソン的な階段だった。
家の中に入ると深夜なので当然のごとく寝静まっている。
先程の玄関や階段からは全く想像の出来ない広くて豪華な内部空間。
事務所やリビングの什器備品も全て豪華だ。
暗い中家の案内をしてもらっていると家族が起きてくる。
お父さんは太っていて大きな人だった。
現実の周くんのお父さんとは似ても似つかない。
そのお父さんは設計事務所を運営しており、中国人の女性スタッフが2人いて、彼女たちとは名刺交換をした。
彼女たちの名刺は紙の質といい印刷の質といい、レイアウトといい、どれもひどくレベルの低いものだったが、2人はとてもいきいきとしていた。
お母さんや兄弟も出てきたが特に印象には残っていない。
仕事を(ほとんど)しなくなって早2週間。
馬車馬とまでは言わないものの、それなりに忙しく仕事をしてきた4年間のあとの夏休みのようなもので、人とあったり、どこかに遊びに行ったりしてぼーっと生きているが毎日がとても楽しい。
仕事がしたくてウズウズしてしまうのかと思っていたが、案外自分のことを買いかぶりすぎていたようだ。
そしてあと1週間ちょっとでベトナムに旅立つ。
ようやく、あーこれからベトナムに行くのか、という気持ちが腹の底の方から湧き上がってくるようになった。
後先を考えず、無計画な生き方、とまでは言えないが自分の生き方にはそのような要素はあるだろう。
それは連綿と続く日常への恐怖、あるいは未来が見えることの恐怖に端を発している。
毎日がアドベンチャー、のようなものを期待しているわけではないが、
この街に住んで、この人と一緒にいて、来年のゴルフコンペはああしようとか楽しくお話をしている、
という風景がたまらなく恐ろしいのである。
だからいま、後先を考えずに、無計画に(特にこれといった具体的な計画をもたず)ベトナムに行くのだ。
それでいいのだ。