カクインシクとマリメッコ
韓国の抽象画家カクインシクの作品とマリメッコのパターンが非常に似ていることに気がついた。
マリメッコの柄を編集して色味を変えたものを以前作っていて、それがマリメッコの柄だといつしか認識していて、カクインシクの作品を見たら、なんだこれは同じものじゃないかと思って改めて画像検索をするとマリメッコのものとは色味が全然異なっており、そうか自分の思っていたマリメッコのパターンは自分が勝手に編集したものだったのか、と思ったりしたがそれでもやはり両者には通ずるものがあるのだろうと思っている。
さて、建築の仕事にはプロジェクトの名前があるが、それは施主がつけたものと、建築家がつけたものと、一般の人が考えるものと、はたまた施主と建築家以外の関係者がつけたものと、様々だ。
建築を設計する仕事はデベロッパーの依頼の下行うものもあれば、施主の依頼の下行うものあれば、自分たちで勝手に行うものもある。
その仕事のなかでも場所が決まっているもの(建築は場所(敷地)がないと成立しないからいつでもそれは同じ)もあれば、建てるものと用途が決まっているが場所は決まっていないものや、用途は決まっているが運営する人も場所も決まっていないもの、など様々な不確定要素を孕んでいる。
設計をする際はその場所を使う人のことを考えるが、その人達の姿が思い浮かべることが出来ないことも多々ある。
地主のための仕事か、
事業主の為の仕事か、
様々な環境に左右され続けるのは風に揺られる葦のようでなんだか切ない。
産業の中で上流にいられるような、
そんな強い建築家像というものを追いかけて行きたい。