The first day, the fourth year
はじめてのブログですが、運命的にそれは3月11日という日です。
僕は2011年の3月11日、仙台の友人の実家から青森、仙台等をめぐる東北旅行を企画してJR仙台駅でいざ電車の券を買おうとしていたところ、震災にあいました。
日本人としてこの事実を鮮明に自分の中に刻み込む必要があると思い、或る決断をしました。
とてもくだらないような話ですが、ひげを一年間剃らないことでこの一年間の重み、のようなものを毎日、そして少しずつ実感するという課題を自分に課しました。
ひげの薄い僕ですので何ヶ月経っても伸びてくるひげはちょろちょろしたもので山羊のひげのようなものでした。
しかし、このプロジェクトは自分の中でも、そして触れ合う友人との間でも着実に効果を発揮していることが感じられ、次年以降毎月11日にひげを剃るという極めて単純な習慣を自分に課すこと3.11という事実と自分が直接つながっていることを感じてきました。
そして2014年の3月、僕はパリにいました。
何を思ってか、また一年間ひげを伸ばし続けようと思ったのです。
そうして今日、一年ぶりに自分のあごの姿を見たわけです。
ひげを剃った後の無感動さ、というか麻痺した感覚のようなものは多分僕にしかわからないでしょう。しかし、実際に被災して四年間を毎日毎日生きてきた人たちには同じような感覚があるのではないだろうか、と考えずにはいられないような、そんな悶々とした感覚を持て余す日でした。
おわり。